内野も外野も守れるユーティリティプレーヤーの上本崇司選手。得意なポジションを聞くと「う~ん、正直ないですね(笑)。普通に捕球して、普通に投げてアウトにすれば、それで100点」と、どのポジションでも自然体でプレーすることを心掛けています。
一番のストレス発散は、子どもと関わる時間だそう。「子どもと会えない遠征試合は、正直寂しいですね。写真を財布に入れ、写メを毎日送ってもらっています(笑)」と、すっかり良きパパの表情。インタビュー中、上本選手の意外な姿をたくさん垣間見ることができました。

インタビュー動画

 

「普通に捕球して、普通に投げてアウトにすれば、それで100点」

編集部
高い守備力や俊足など、上本選手にはストロングポイントがいろいろありますが、得意とするポジションは?

上本
う~ん、一番得意とするポジションは、正直ないですね(笑)。全部できるという強みはありますけど…。

編集部
上本選手は、内野も外野も守れるユーティリティプレーヤーです。今カープでは、内野も外野も守れる選手が増えていますが、「俺のここを見てくれ!」というPRポイントはありますか。

上本
僕ってあんまり欲がないんですよ。無難にこなしたいタイプで、普通でいいんです。ファインプレーして、良いプレーしようなどと考えていなくて、普通に捕球して、普通に投げてアウトにすれば、それで100点だと思っています。自然体が一番です。

編集部
球場へは一番乗りで入って、トレーニングされているそうですね。

上本
だいたい一番で来ていますね。球場ではセカセカせず、自分のペースで準備したいですから。あと、うちに幼稚園の子どもがいて、登園でバイバイしてからは家にいてもすることもないし、家でゆっくりするくらいなら、球場に来て自分のペースで体を動かしていた方がいいですね。

編集部
スイッチヒッターになったきっかけは何ですか。

上本
緒方監督が就任した年ぐらいに、「左もやってみるか」と言われたのがきっかけです。

編集部
内心、どちらで打つ方が好きですか。

上本
やっぱり、断然右ですね。ここ最近、試合では左では打っていないです。

編集部
試合がもつれて、総力戦という局面での出番が多いですが、プレッシャーはありませんか。

上本
試合に出てしまえば、プレッシャーとかはないです。あとはやるだけ。開き直りですかね。ただ、試合に出るまでがしんどいですね。「そろそろ出番だな」と予想できるので、それに合わせてベンチ裏で体を動かして温めて準備するのですが、出番がなくなると体が冷めちゃって…。また体を動かして一から準備をするという、その繰り返しが結構しんどいですね。

 

ムードメーカーは楽じゃない?

編集部
上本選手は、チームを明るくするムードメーカーとして貴重な存在です。緊張もありつつ周りに配慮するということで、ギャップは感じないですか。

上本
そもそも僕って、ムードメーカーという性格ではないんですよ。なので、この役割が重くのしかかることもあるんですよ。ロッカールームでは、僕は一言もしゃべらないんです。

編集部
そう言えば、大学時代のコメントで「一人でいるときが好き」と言われていましたね。

上本
あのころは、一匹狼で調子に乗っていました。スカして(気取って)、プレーしていましたね(笑)。

編集部
今は、皆から愛されるキャラなのですが、ふっ切れる何かががあったのでしょうか。

上本
1年目、新人は大きい声を出して、新人らしくプレーしなきゃいけないということもあって、元気に大きな声を出していたら変わっていったという感じですかね。

編集部
ファンの皆さんも、「何かしてくれるのでは…」と期待して見ておられますよ。

上本
雨の日のパフォーマンスぐらいじゃないですか(笑)。でも期待していただけるのは、ありがたいことです。

編集部
「早く後継者を見つけたい」と言われていましたね。

上本
なかなか殻を破ってくれる後輩がいないので…。

編集部
読者から、「羽月選手や山口選手はどうでしょうか」との声がありましたが…。

上本
まだ早いですね。まだ若いです。今は、全て野球に集中していた方が良いと思います。そうじゃないと、逆にかわいそうです。

 

子煩悩なパパ

編集部
2015年、年間を通して初めて1軍に上がれない年がありました。今、振り返ってみてどんな年だったのでしょうか。

上本
2015年は、心も体も腐っていましたね。無駄に変なプロテインとかを飲んで体を大きくしようとしたり、全然動けなくて思うようにプレーができなかったり、試合にも出られなくて、本当にあの年は腐っていました。

編集部
翌年からまた活躍するようになります。変わるきっかけは?

上本
元カープのトレーナーを務めておられた鈴川卓也さんが経営されているスポーツジムへ、小窪選手と行くようになってからです。小窪選手や鈴川さんのアドバイスのおかげで、野球に対して真面目に取り組めるようになりました。

編集部
奥さまの支えも大きいのではないですか。

上本
それは間違いなく大きいと思います。

編集部
家に帰るとあまりしゃべらないと聞いています。奥さまに感謝の気持ちを伝えていますか。

上本
言葉には出さないですね。家では感情を表に出さないタイプです。「ありがとう」って言うのも恥ずかしくて…。言葉では恥ずかしいので、物にかえています。例えば、一緒に買い物に行って、僕はいいので妻の好きなものを買って、感謝の気持ちを表しています。

編集部
お子さんと接することで癒やされることもあるのでは?

上本
この世で、一番落ち着きます。だから、子どもと会えない遠征試合はちょっと寂しいですね。幼稚園でピースしている写真を財布に入れていますよ。写メとかは、毎日送ってもらいます。今、絵本にはまっていて、読み聞かせをするのですが子どもが全然寝てくれなくて…。なぜか、僕が読んだら寝ないですよね(笑)。

 

高校時代に培われた人格

編集部
上本選手は福山市松永出身ですが、野球は何歳から?

上本
小学1年生のとき、「松永ソフトボール子ども会」に入ったのがきっかけです。

編集部
その後、広陵高校では、1年生の秋からレギュラー。3度の甲子園に出場します。寮生活も含めきつかったですか。

上本
高校時代は、人格が変わるぐらい厳しかったですね。野球というよりは、寮生活がめちゃくちゃ厳しかったことを覚えています。それまでと比べると、性格がおとなしく、真面目になりました。子どもから大人になりましたね。

編集部
高校からプロへ入らず明治大学へ進学されます。なぜ、プロ志望届を出さなかったのでしょうか。

上本
進路について、そこまで深く考えていなかったのですが、両親からは「大学は絶対に卒業しておきなさい」と言われていたこともあって、進学しました。

編集部
兄弟で野球をされていて、比較されるのは嫌なものですか。

上本
小さいころや思春期のころは嫌でしたね。今は全然そんな気持ちもなく、兄を誇りに感じています。

 

人見知り、照れ屋、シャイ、口下手、これってもうプロ向きの性格じゃないですね(笑)

読者からの質問
自分はどんな性格だと思いますか。

上本
自分が大嫌いですね。人見知り、照れ屋、シャイ、口下手、これってもうプロ向きの性格じゃないですね(笑)。プロで活躍するには、少し鈍感なくらいがいいかもしれないですね。

読者からの質問
試合前のルーティーンや験担ぎは何ですか。

上本
ソックスを右から履くことぐらいです。

読者からの質問
菊池選手にいじられて、嫌じゃないですか。

上本
全然嫌じゃないです。いじられなくなったら終わりかな…

読者からの質問
上本選手が1番気に入っている物まねのネタとは?

上本
丸選手ですね。自信があります。今日はユニホームもバットもないので、物まねの披露はなしで…、ゴメンネ。

読者からの質問
どこから、その面白さやフレンドリーさが湧き出てくるのですか。

上本
僕は人見知りなので、人と接するのが苦手なのです。ちょっとふざけて、そこから声を掛けてもらう、それがきっかけになればいいかなって。普通に話して仲良くなるのが得意ではありません。

読者からの質問
奥さまの手料理の中で、一番好きなものは何ですか。

上本
僕って少食なので、食事を残すこともあるんです。でも絶対に残さず食べるのが煮物です。レンコン、山芋、ニンジン、ごぼうを煮た、妻の味付けが好きですね。

読者からの質問
5月31日の9回の打席では、競馬G1レースのファンファーレが流れました。あれは上本選手のリクエストだったのでしょうか。

上本
あれは、オープン戦のときから考えていました。西川選手からも「これ、いいじゃないですか」と賛同を得ていたこともあって…。

読者からの質問
地元・福山市で子どものころ、よく遊んだ場所はどこですか。

上本
池ですね。だいたいの池は行っています。趣味がバス釣りなので、野球が休みの日には釣りをしに池へ行っていました。今も釣りをしています。

読者からの質問
ファンの方にコメントをお願いします。

上本
いつもご声援、ありがとうございます。だんだん気温が上がって暑くなってきますが、ファンの皆さん、お体には気を付けてくださいね。僕も頭を丸刈りにしてスッキリしましたので、頑張ります。これからもご声援、よろしくお願いします。