1991年1月11日生まれ、福岡県出身。「エリートでないところが自分らしい」と言いながらも、性格は負けず嫌い。カピバラ3兄弟の一人と言われることに「自分から言い出したので仕方ないですね。ファンに名前を覚えてもらうきっかけとなったのでよかったですよ」と笑います。

「明日、何が起こるか分からない」という期待感が心の支え

編集部
野球は何歳から始めましたか。そのきっかけは?
一岡
小学4年生から、野球チームに入りました。小学生になる前ぐらいから、お父さんとキャッチボールをしていたのですが、なかなかうまく取れなくて顔にボールが当たったことが悔しかったですね。僕が野球をやりたくてはじめたというよりは、親が野球好きで、野球をやらせたいというのが本当のところです。でもやるからには、負けたくないという気持ちが強くありました。


編集部
高校時代は肘のケガで活躍できず、大学や社会人野球からも声がかからない状態でした。野球を辞めようとは思わなかったのですか。
一岡
ケガをしてから、大学でやれる技術も体力もないし、体に不安があったので、高校で野球を終わるつもりでした。高校3年生のときは、ケガで投げられないので、学校の寮から球場まで7~8㎞あるところを毎日走るだけという日々でした。挫折というか、落ち込んでいた時期ですね。
編集部
専門学校に進み、そこで才能が開花したのはなぜですか。
一岡
父がシステムエンジニアだったので、そういうコンピュータ系の仕事をしたいと思って、専門学校へ進みました。ちょっとでも学費を安くするために、奨学金を借りて、野球の特待生枠で入学し、将来はエンジニアになろうと思っていました。企業登録の専門学校とは知らずに、野球部の面接でも、「まずは勉強を頑張ります」と言ってしまいました。初めて試合で投げさせてもらったのが、日産自動車九州との試合でした。あまりにもレベルが違いすぎて、社会人野球ってこんなにすごいのかと驚き、悔しい気持ちが湧いてきました。野球が上手くなりたいという思いが強くなったきかっけです。ちょうどそのころには肘が治っていて、体重も増えていたので、球速が高校のときよりも5㎞ぐらいアップしていました。高校時代、ずっと走り込んでいたことも、このときに実りました。


編集部
FAの人的補償で巨人から広島へ移籍。その後も、数々のケガを経験するなど、一岡選手の人生は心が折れそうになることの連続でした。ここまでやってこられたのはなぜでしょうか。
一岡
何が起こるか分からないですね。人生を振り返ると、高校でケガをしたと思ったら、専門学校で野球をしていたり、専門学校で野球をしていたら、社会人の補強チームに選ばれたり、巨人のスカウトの方から縁があって指名してくださったりと、いつ何が起こるか分からないというか、明日は何がおこるか分からないと、期待して毎日を過ごしています。見てくれている人は、本当に見てくれているのだと思いました。
編集部
ケガをしないよう、今でも心掛けておられることや努力されていることはありますか。
一岡
予防できるケガは、しっかり予防しようと思っています。球場に入る前は体をケア。球場に入ってからも、自分がいいと思ったストレッチやトレーニングを練習前にやっています。「これをやった」という安心感を得た上で、練習や試合に臨んでいます。昨年、右腕の浅指屈筋を痛めました。腕が内出血で青くなって、トイレに行って蛇口をひねろうとしてもできなくて、ペットボトルの水を飲むときも、キャップが開けられない状態でした。今後野球が続けられるのかと不安でした。そうしたケガもあって、生活の中でも、例えばペットボトルのキャップを開ける場合は、左手で行うように注意しています。
編集部
特にケガをしたときなど、奥さまのサポートが大きかったのでは? 感謝の気持ちは伝えていますか。
一岡
結婚して、精神的にもゆとりができ、大きなケガも減ったと思います。僕は恥ずかしがり屋なので、感謝の気持ちを直接「ありがとう」と言葉ではなかなか伝えられてはいませんが、心の中ではいつも感謝の気持ちを持っていますよ。
編集部
今期の目標はありますか。特に防御率やホールド数などは? または今シーズン、何かにチャレンジしようとしていることはありますか。
一岡
中継ぎなので、防御率と登板数にはこだわりたいです。一つの自分のバロメーターとして、ストレート被打率を1割台に抑えたいです。そうして登板数を重ねれば、チームに貢献できる数字は残せるんじゃないかと思っています。

エリートじゃないところが自分らしい

読者からの質問
「先発」や「抑え」という、スポットライトを浴びる場面で投げたいという希望はありますか。
一岡
見ている人は見ていると思うので、テレビに映らないブルペンで、しっかり準備している方が、僕には楽しいですね。
読者からの質問
中継ぎにやりがいを感じていますか。
一岡
それは感じています。シーズン中は、今日投げるか投げないか分からないので、精神的にピーンと張っている状態です。投げる前は、とても不安ですが、ブルペンへ電話がかかってきたら、「戦いにいくぞ」という気持ちに変わります。
読者からの質問
ブルペンから出るときのルーティーンはありますか。いつも手首をストレッチしているようですが、これは癖ですか。
一岡
決まったことはあまりないです。調子が本当にいいときは、無心です。手首のストレッチは、中学生ごろにフォークが投げたくて、授業中に指を伸ばしていたらボールがはさめるようになって、それ以降、そのしぐさが癖になりました。
読者からの質問
髪型をいろいろ変えているイメージがあるのですが、雰囲気で変えているのですか。
一岡
あんまり容姿にはこだわりません。例えばランニングしていて、髪がフワフワしていたら、「うざいな」って、切ってしまいます。
読者からの質問
奥さまの手料理で好きなものは何ですか。
一岡
みそ汁です。 いいだしを使っているみたいです(笑)。


読者からの質問
自分の性格で好きなところは?
一岡
エリートじゃないところが自分らしいですね。その分、エリートには負けたくないです。僕の性格って、負けず嫌いなのでしょうね。
読者からの質問
カピバラ3兄弟と言われたときの率直な感想は?
一岡
自分から言ってくださいと言ったようなものなので、仕方ないなと思います。ファンには結果的にウケて、名前を覚えてもらったので良かったです。
読者からの質問
休日など、自由な時間は何をしていますか。
一岡
お風呂にゆっくり入っています。あまり外に出ることはしないです。また、タメ撮りしていたドラマを見るとかですかね。

 

独占インタビュー動画はコチラ

(取材/2018年4月)