低糖質な食品として注目されている蕎麦。
おすすめメニューは出雲そばの代表、「割り子そば」と「釜揚げそば」。
ご祖父様の代から引き継いだ「出雲そば」を広島に広めようと始められたお店で、約100年の長き歴史があります。
ご主人で3代目となり、昭和63年に天満町でお店を始めて今年で30周年。
これまでも、これからも地元に愛される蕎麦屋さんとして変わらず、お客様においしいそばを提供します。

手打ちの心 そばの香りとモチモチの食感を楽しむ本格出雲そば

出雲そば いいづか【広島市西区天満町】

8月の終わりのある日、天満町にあるいいづかさんにお邪魔しました。お店の前には某音響メーカーキャラクターのわんこたちが、仲良く並んでお出迎えをします。

引き戸を開けると女将が明るい声で、席に案内してくれます。食欲をそそるおいしそうな出汁の香り。

店内を見渡すように厨房があり、その横でセンスの良い食器がお行儀よく並んで静かに順番を待っています。右手にはご主人が丹精込めてそばを打つスペースがあります。

相席で座る大きなテーブルと2人用テーブル席が2つ。この大きなテーブルの中央には、女将のセンスとアイデアで四季折々のアイテムが飾られます。この日は野球をする舞妓さんの絵が飾られる席に案内されました。

 

出雲そばを味わうなら「割子そば」か「釜あげそば」

出雲蕎麦は、島根県の出雲地方で広く食べられる郷土料理の蕎麦のことで、岩手県の「わんこそば」と長野県の「戸隠そば」に並ぶ日本三大蕎麦の一つです。
蕎麦粉を作るときソバの実を皮ごと石臼で挽くため、蕎麦の色は濃く黒く見え、香りが強いのが特徴です。
いいづかの蕎麦は、つなぎとして使う小麦粉の調合を少なくしているにもかかわらず、切れることなく最後までおいしく頂けます。

■冷たいそば■割子そば(3枚)750円

基本は3枚ですが、枚数を増やすこともできます。

最初の蕎麦に薬味を入れ、配分を考えつつ出汁を入れて1段目をいただきます。お皿に残った出汁は2段目のお皿に入れて、さらに薬味と出汁を追加していただきます。三段目も同じ要領でいただきます。
出汁が残ったら、お好みで蕎麦湯に入れていただきます。
しっかり冷水で洗われた蕎麦は、しこしこで歯切れが最高に良い。口に入れた蕎麦はモチモチした触感、噛むたびに蕎麦の香りと風味が鼻へ抜け至高のお味!
蕎麦に絡む出汁がこれまた、最高の配分の甘みと塩気、とてもとても奥深い味で感動します。

■暖かいそば■釜あげそば 550円

 茹でた蕎麦を水洗いせず直接器に入れて、茹で汁である蕎麦湯をかけていただきます。
割子そばでいただいた時は、ツルツルシコシコの触感に感動しましたが、同じ蕎麦なのに釜あげにするとガラッと食感が変わります。
蕎麦を洗わずそのまま食べることで、打ち粉の残った蕎麦湯が濃厚に麺に絡みつき、出汁の味に丸みが出ます。麺の食感もふわふわ柔らかなのに蕎麦の芯は残っているという、モチモチとは少し違う未体験の食感です。

■隠れキャラ■きつね

メニュー表にはないけれど、店内にひっそりと貼られるメニューがあります。
「本日”きつね”います」
これはあまじょっぱい出汁に、ひたひたにつかったお揚げを身にまとった、おいなりさんのことです。
きつねがいる時にはサイドメニューとしてぜひご賞味くださいね。

 

古民家を思わせるお店の雰囲気といいづかの歴史

いいづかの歴史は約100年。
天満町にお店を構えたのが昭和63年の9月。
2018年で30周年の記念の年なのに、大々的なイベントはされないそうです。
それは、これからも変わらずお客様に愛され、おいしいと言ってもらえる蕎麦屋であるように、これまでと同じくそばを打つご主人と、明るい笑顔にあたたかい気遣いでお客様をお迎えする女将が変わらずそこにあり続けるということです。

 

 

お店の調度品はオープンした時からのもので、一度も改装されていないそうです。
椅子やテーブルは大切に使われ、手入れもされているので一つ一つがあめ色のいい感じの味を出しています。一つ一つがお店の大切な歴史です。

女将の好みで集められた小物や雑貨たちについて尋ねると、「無造作に増えて混とんとしてきたの。」と女将。

お店の雰囲気と相まってアットホームな温かさで「いいづか」の一部となっていました。

 

これまでも、これからも、地元に愛される、お客様がお客様を呼ぶ蕎麦屋さんでいらっしゃることでしょう。

出雲そば いいづか 【広島市西区天満町】